将棋解説文自動生成のサイトが大幅に賢くなりました。
説明のバリエーションが増えて、実用的なレベルになってきたと思います。
自動生成した解説文のサンプル→http://shogi-s.com/result/5a01a073vo
以下、更新点した点をいくつか紹介します。
相手が動かした駒を取るとどうなる?
「先手が、取られてしまう位置に駒を動かしたのに、後手は敢えて取らない」
ということはよくあります。
「なんで取らないの?」という疑問に答えるために、今までは、
「相手が動かした駒を『同*』と取った場合のその後の評価値と読み筋」
を表示していました。
これだけでも、読み筋をよく確認すれば「確かに取るとまずそうだな」というのが分かるのですが、これを、可能な場合はもっと人間に分かりやすい形で表現するようにしました。
例えば、
「同桂と取ると、数手先で両取りをかけられてしまう」
「同歩と相手の歩を取ると、飛車を取られてしまう」
といったことです。
相手の狙い
「放っておくと次に相手からこういう攻めがある」
というのも、
「こちらが何もしなかった場合に相手がどう指すか」
を出すことで表現していましたが、これも、より具体的に説明するようにしました。
指し手の表現の追加
「角を切る」(飛車や角などの強い駒を敢えて捨てる手を「切る」と表現します)
「歩を垂らす」(相手の陣地に歩を置く手で、かつ、その歩の前に駒がいないような手をこう呼びます)
など、将棋用語による表現をさせることで、より洗練された解説文になるようにしました。
詰み筋の分岐を表示
mateの状態(即詰みもしくは受けなしで、どちらかの勝ちが確定した状態)のときに、受ける側の最善手以外の手も出すようにしました。(ただし、全ての手を網羅するわけではありません)
複数の候補手を検討
さらに、大きな違いは、現局面からの候補手を複数出して考えるようにしたことです。
その結果、良さそうな手がいくつかあればそれを出すし、2番目以降の候補手でいいものがなければ、「ここは~の一手」のような簡潔な表現ができるようになりました。
継ぎ盤の表示
また、読み筋を7手も8手も先まで脳内の盤面で動かすのは大変なので、読み筋をクリック(タップ)すると、継ぎ盤を表示するようにしました。盤面をクリックすると、現局面の表示に戻ります。
これが非常に便利!と個人的には思っています。
また、読み筋を7手も8手も先まで脳内の盤面で動かすのは大変なので、読み筋をクリック(タップ)すると、継ぎ盤を表示するようにしました。盤面をクリックすると、現局面の表示に戻ります。
これが非常に便利!と個人的には思っています。https://t.co/5KWu9fjMum#将棋山脈 pic.twitter.com/f6Y5suPh1q— Yusuke Ochiai (@taro_x) November 8, 2017
最初は、元の盤面と別の盤面に読み筋を表示しようかと思ったのですが、スマホで見るようなときにもう一つ盤面を表示するのは難しいかな、と思い元の盤面が切り替わるようにしました。
おまけの機能
解説文の表現の幅が広がったので、一部ユーザから強い要望のあった、豊川七段風の解説をする機能もおまけでつけました。
(これはあくまでおまけ機能なので、画面一番下の目立たないところに切り替え用のボタンを置いています)
参考:https://www.shogi.or.jp/column/2017/01/post_57.html
解説文の表現の幅が広がったので、@nagise さんからの強い要望だった、豊川七段風の解説をする機能もおまけでつけました。
(これはあくまでおまけ機能なので、画面一番下の目立たないところに切り替え用のボタンを置いています)https://t.co/xgmoyD6jhy#将棋山脈 pic.twitter.com/ea0DJJSewH— Yusuke Ochiai (@taro_x) November 8, 2017
自動生成した解説文のサンプル→http://shogi-s.com/result/5a01a073vo
の、画面一番下のチェックボックスをONにすると、解説文が切り替わります。
棋譜ファイルをアップロードすると解説文を生成します
以上、新しくなった将棋解説文自動生成サイト「将棋山脈」の紹介でした。
裏で将棋AIのやねうら王+elmoを使っている点はこれまでと同じです。
kif形式のファイルをアップロードすれば解説文の自動生成が始まります。
例えば、スマホアプリのぴよ将棋では、「棋譜(KIF)をクリップボードにコピー」のメニューから、棋譜を出力することができるので、それを将棋山脈のトップページに貼り付けて送信すればOKです。
ぜひ一度使ってみてください。