2年前に注文していたPANONOがやっと届いたので、比較のためにRICOH THETA m15 も持って代々木公園に撮影に行ってきました。
とりあえず、日向での撮影と、日陰での撮影で試してみます。
なお、撮影は、どちらのカメラもデフォルト(Auto)で行いました。設定を変えれば結果も変わります。
日向での撮影
こんな感じで、三脚の上にセットして撮影しました。同じ場所、同じ条件での撮影です。
結果はこちら。
PANONO:
https://app.panono.com/p/IhnpMFlyrcdh
RICOH THETA m15:
Yoyogi Park 01 – Spherical Image – RICOH THETA
どちらもデフォルト(Auto)の撮影ですが、色合いが大分違いますね。 そして、池の向こうの木を拡大してみると、こんな感じです。
解像度が全然違う!! やっぱり、36個もカメラを搭載したクレイジーなカメラの威力はすごいですね。
ですが、今月(2015年10月)の終わりには、RICOH THETA m15 の後継モデルである、RICOH THETA S が発売されます。
こちらは、前のモデルに比べて解像度も上がっているので、それと比較するとどうなるかはわかりません。
日陰での撮影
PANONO: https://app.panono.com/p/riZg9uT0QtfS RICOH THETA m15:
Yoyogi Park – Spherical Image – RICOH THETA
もう一ヶ所
道路を渡る橋の上でも撮影してみました。遠くのビルも見える場所です。
PANONO:
https://app.panono.com/p/7hXBAHOeW5cV
RICOH THETA m15:
Yoyogi Park – Spherical Image – RICOH THETA
空中に投げ上げて撮影
PANONOの特徴は何と言っても、空中に投げ上げて撮影できる点です。
空に向かって投げると、最も高い位置で自動でシャッターが下ります。
事前に何かのボタンを押す必要もありません。
とにかく投げればシャッターが下ります。
内部の加速度センサーが反応して自動でシャッターを切るので、電源が入った状態で、振ったりしても撮影してしまいます。
こんな感じになりました。
https://app.panono.com/p/qk1liL7bGH3C
https://app.panono.com/p/BnXTnSpABPv3
https://app.panono.com/p/KPApIn2zKdHj
https://app.panono.com/p/KPApIn2zKdHj
難しい所は、空中で回転してしまうと上手く撮影できない点です。
特に暗い所では、シャッタースピードが遅くなる関係か、差が顕著に表れてしまいます。
回転しないようにまっすぐ投げ上げるのは、結構難しいです。
あと、投げ上げて撮影したものは、ご覧の通り、panono.com で閲覧した時の向きがおかしくなっています。
空が下側に来てしまっていて、上下を正しくした状態でぐるっと回すことができません。
THETAの場合は、内部の加速度センサーで上下を調節していますが、PANONOの場合はそうはなっていないということですね。
ただ、これは、良く考えたら当たり前のことで、空中に放り投げられている状態ではカメラ自身が計測できるのは「自由落下」の「無重力状態」なので、どちらが上でどちらが下なのかは、原理的に判別不可能です。
恐らく、今後のソフトウェア面での改良で、撮影者自身が向きを補正した状態で公開できるようになることでしょう。
というわけで、向きの問題はあまり心配していませんが、投げたときに回転していると上手くいかない問題はやっかいですね。
ソフトウェア面での改良だけではどうにもならないのではないかと思います。
まっすぐ投げる練習をするしかない?
あるいは、カメラ自身の重心をずらしたりすると、まっすぐ投げやすくなるかもしれません。
使い勝手はどう?
撮影直後は、iPhoneアプリでこのようにプレビューを確認できます。
ご覧の通り、異なるカメラで撮影した部分の境目がくっきりと見えています。
これをきれいに貼り合せる処理は、カメラ上でもiPhone上でもなく、Panono Cloud上で行われます。
なので、撮影後に画像をアップロードする必要があります。
アップロードの操作は簡単なのですが、待ち時間が難点です。
アップロード後の処理にも10分以上時間がかかります。
リリースが遅れることを通知してきたメールの中にも、画像をきれいに貼り合せる処理の改良をしているとか何とかそういうことが書いてあったので、結構大変な計算をしているのでしょう。
確かに36個もの画像を上手く調整してきれいに貼り合せるプログラムを書くのは大変そうです。
ただ、きっと、実際に販売を開始する際には画像処理用のサーバをもっと増強するでしょうから、待ち時間はもっと短くなるでしょう。推測ですけど。
印刷すると?
PANONOの方がTHETA m15より解像度がいいだろうと思っていたので、早く球面に印刷してみたい!と思っていました。
画面で見るより、印刷した時の方が、解像度の差が重要になりますからね。
印刷というのは、こういうことです。
http://print-sphere.jp/hpgen/HPB/entries/3.html
以下のサイトに、Equirectangular(正距円筒図法)で出力した全天球写真をアップロードすると、球面印刷した時の完成イメージを確認することができます。
ところが、残念なことに、画像ファイル自体のエクスポート機能はまだ実装されていないそうです。
サポートスタッフに聞いたところ、画像ファイルの出力機能はlaunchから数ヶ月後のリリースを予定しているとのことなので、仕方ないので待つことにしましょう。
Equirectangularでなくても、何らかの形式の画像ファイルが得られれば、上記のサイトをそれに対応させても良いのですが、今の所専用のWebページかアプリでしか見られないので、しょうがないですね。
一般販売開始が待ち遠しいですね!
Panono Cloudへのアップロードが必須だったりして、THETAの方が扱いの手軽さの面では勝りますが、投げ上げると勝手に撮影してくれるのは、やっぱり面白いです。
回転しないように投げるのは難しいですが、より高くまっすぐ投げ上げようと、練習したくなります。
ソフト面・ハード面の改良も期待しつつ、販売開始を待ちましょう。